かなしくて、かなしくて、やりきれない。
こんなにも頑張って生きぬいてきたのに、まだ先があるなんて、思いたくない。ご来光なんて追い求める必要なんかなかったのに、どうしてそんなこと言ってしまったんだろう。魂というものは、何故こんなにも険しい道を選びたがるのか。私はこれまでもこれからもずっとひとりぼっちというのならば、いつ死んだって構わないのだ。
……それなのに、私は泣けない。泣きたいって叫ぶことができない。もうたくさんだよって、この想いの全てをあなたにぶつけて喚きたいのに、どうしてもできない。
涙のふるさとから溢れ出る、まるで血のような赤い水を、私は最後までひとりで汲みに行かなきゃいけないなんて、あんまりじゃないか。嫌だ。そんなことしたくない。もう嫌だって言いたい、今度こそ。
それでも、それでもわたしは本当は知っているのだ。私が何世もの間、貫いてきた正義を。誰にも明け渡すことなく、護り抜いてきた光の種を。揺るぎない愛の絆を。あなたに出会ったあの日から、わたしたちの胸のなかで燃え続けている青い炎を。だからこの世には、人々の心を慰めるあらゆる芸術が存在することも、、。
歌も踊りも絵も詩も、かなしいから生まれた。かなしいから生まれたのだ。
インディゴの魂へ捧ぐレクイエム。わたしたちが歌い、語り継ぐ新世紀のためのラブソング。もう後ろは振り返らない。悲しみの最果てには何があるのかを、わたしたちはこの眼で見届けるだろう。共に闘い続けた仲間たちと仰ぐ夜明けの日の太陽を。
心は決まった。
先へ。
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わたしは覚悟をしたのです。
あなたがそこで歩みを止めると
言うのなら、わたしもそこまでで
終えるだけだと。
あなたのなかにずっといる
消えないわたしの幻影を
憎むことも恨むことも
もう致しません。
けれど、あなたがその先を望むので
あれば、地の果てまでもお供致します。
願わくば、その先のふたりを見てみたい。
その先の世界で、わたし達の命がどんな音を奏でるのかを見届けてから帰りましょう。
同じ故郷へ。
安住の地へと