シュリ日和

まいにちに生きる

今にしかないもの




日常をとくに不自由なく過ごしていると、喜怒哀楽といった感情の機微を感じとることはなかなか難しい。''有難いな〜''と思うことがあっても、不自由な時の有難みと比べると、そこには雲泥の差がある。私は今、マックス有難みの極みまで感じられる次元にきた。どういうことかは、ぜひお察し頂きたい。

こうなったら、お得意の''神頼みしかない!''と、巳の日(お金の日)だからと、東京の弁財天を歩いてまわっている。弁財天様に話しかけるも、イマイチお金のお願いには力が入りきらず、メッセージも受け取りずらい。それでも、かろうじてお言葉が聴こえてきた。

心の目で見よ。お前には真実の美しさを見抜く神眼がある。心の目を開いて見よ。』

というちょっとわかりずらいメッセージだった。「ははぁー!仰せの通りに。」と、返したものの、お金と関係あるのかなぁ〜…なんて思っちゃって、切羽詰まりきってる割には、呑気な自分に呆れる。

浅草の弁財天様を離れ、''めっちゃ冷やし抹茶飲みたいなぁ~''と歩いていると、抹茶の暖簾を発見。店に近づく。メニューを確認。アイス抹茶ティー700円とある。「・・・。」通りを挟んで斜向かいにも冷やし抹茶的なドリンクを置いてそうな店があったので、同じく店頭で足を止める。本日250円引き!の看板が出ている。期待できそうだ。通常価格を確認。800円だった。つまり550円。「・・。」

そっとその場を離れた。

さっき通った道にあった老舗風の雰囲気も良い感じの洋食屋のランチが900円だったこともあり、検討の余地も生まれなかった。

私はもう人付き合いができないのではないだろうか?、、悲しい。だけど、今ひとりでいて心底よかったと思った。誰に気を使わずともよいからである。

そして、仲見世に入り通りをフラフラ歩いていると、なんと前方に、冷たいグリーンティーの文字が見えた。しかも、その店には憶えがあった。もしかしたら、あの揚げたておかきの店じゃないだろうか。流行る心を抑えつつ、優雅に歩きながら近づくと、冷たいグリーンティーの文字の下に、150円と書いてある。やったー!!!ツイてる!ツイてる!私はツイてる〜。若干にやけつつ「冷たいグリーンティーください。」と、明るく元気にお願いした。感じのいいお兄さんが『今準備してきます。』と、店内奥に行く。待ってる間に店頭にいた感じのいいおばさんが、『お待ちの間にどうぞ。』と笑顔で言いながら、私の好きな塩おかきを味見させてくれた。嬉しい。超嬉しい。グリーンティーが150円だから、350円の塩おかきを買ってもピッタリ500円だ。ここは、いくらお金がなくとも買うしかない場面だ。なぜなら、お店の人がいい人だったから。お客さんのために低価格で頑張ってるこの店に還元しなくては、という気持ちが自然発動する。感じのいいおばさんに、「塩おかきもください!」と伝えると、『あら、美味しかったですか?』と、またも笑顔で答えてもらい、いい気分に。ちょっと大袈裟に「ありがとうございました。」と言って、店を離れた。

その後、水上バスの乗船所の2階にある待合室へ向かう。クーラーが効いていて、静かに隅田川が眺められる穴場だ。到着。冷たいグリーンティーと、塩おかきを味わう。しあわせ♡

・・あれ?もしかしてこの一連の流れこそが、弁財天様からのメッセージなんじゃ?

神眼により私は得をしている。冷たいグリーンティー+塩おかき+笑顔×2+波動が上がる=500円。これは安いよ。お得だよ。だって、観光客仕様の冷たい価格設定のさっき見かけた店でもしもグリーンティーを買っていたとしたら、多分、冷たいグリーンティー=700円(550円)のみだったんだから。(まあ、絶対買わんかったけど)

なんか、お金のことだけを考えてたから行き詰まってたけど、こんな風に、お金プラスαの付加価値にまで思いを馳せて考えると、日頃から色々な場面でかなり得させてもらってる気がしてきた。これは、ここまで切羽詰まってるからこそ気づけたことだろう。

こうなったら、ドン底から学べることを最大限学んでやろうじゃないか。お金以外の豊かさをいっぱい見つけて、感謝しまくるぞ。そして、運気を上げて、お金も引き寄せられたらラッキーじゃないかしらん。


そんなことを気分よく考えてたら、大きなガラス窓の向こうを、ジェットスキー隅田川を軽快に走る人がいま、目下を通っていった。2人乗りの後ろの人が笑顔で大きく手を振っている。私も笑顔で手を振り返す。


弁財天様の御加護によるものか、小さくとも思いがけない豊かな経験ができている。



※ブログ内容は7/27(水)の話です


弁財天様が笑ってる