シュリ日和

まいにちに生きる

御加護



クチナシの白さが優しく香る6月初め。


神様についての独自の考察はずっと続いていて、自分との縁なのか、はたまた日本人との縁なのかがイマイチわからないのだが、日常、受け取っているものが確かにある。


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わたしが子どもの頃、初詣などでいちばんよく通ったのは神社ではなく、深川不動尊という、千葉にある大本山成田山新勝寺東京別院であるお不動さん、つまり寺だった。新勝寺は、歌舞伎とも縁が深いことで有名だ。


深川のお不動さんは、その名の通り不動明王を本尊として祀っており、日に4度も護摩祈祷(※護摩とは古代インドの『ホーマ』を起源とする真言密教の秘宝)の儀の様子を一般公開している。昨年から何度か足を運んでいるが、5月までの停滞感(悪い意味じゃなく)を払拭すべく、新たなスタートの気持ちで、6月の始まりの日に背中を押されるようにお不動さんへと向かった。1日はちょうど縁日の日で、護摩祈祷も特別バージョンで、テンションが上がる。護摩木が焚かれ、燃え盛る炎を見つめながら、お坊さんたちが打つ、腹の底から突き上げるような和太鼓の音に包まれて、不動明王真言を心で唱えた。自分でもよく分かってはいないが、なんとなく心が整った気がした。


そんなきちんとした月初めからの純喫茶勤務の今日。

今年に入ってから毎朝来店下さるようになった非常に紳士なお気に入りのお客様(わたしも人間なもので…)から、お帰りの際、唐突に『日本最強の御守りです!』と、真っ白い綺麗な御守りを手渡された。突然のことでびっくりして、『あ、ありがとうございます!』とだけ答えるのが精一杯で、そのお客様はすぐに行ってしまわれたため、「なぜわたしにこの御守りを?」という質問すらできずに、ただ、掌に残された白い御守りを暫し見つめた。


表に、真如海上人 御衣入御守

裏に、湯殿山大日坊


の刺繍が施されている。


早速調べてみることに。

湯殿山大日坊とは、山形にある湯殿山総本寺瀧水寺大日坊というお寺のことで、日本一の即身仏、真如海上人を祀っているという。

真如海上人の即身仏の写真は、どこかで一度は見たことがある人も多いのではないだろうか?わたしはその姿に見覚えがある気がした。

瀧水寺では、6年ごとに即身仏真如海上人の衣を変える儀式を執り行っているらしく、今年がその御衣替の年に当たり、延期となったが、当初予定されていた日は、令和3年6月1日であった。(湯殿山総本寺瀧水寺大日坊HPより)

替えられた御衣は、御守りに封入されるという。わたしが今日戴いた白い御守りに、即身仏となった真如海上人が纏っていた衣が入っているのだった。


深川不動湯殿山総本寺瀧水寺大日坊の繋がりは、不動明王を最初に作ったのが弘法大師こと空海で、湯殿山総本寺瀧水寺大日坊を開いたのも、弘法大師(空海)であることだ。その他にも細かい共通点がいくつもあり、寺サーチ、空海サーチが止まらない。


どうも、天の御加護の流れが来ている気がする。有り難く受け取りたいと思う。


そして、やっぱりポイントは日本なんじゃないだろうか?日本が気になる。

standFMで、いくつか朗読を収録した。まだ全体に公開はしていないが、しばらく続けてみたいと思う。気が向いたら聞いてみて欲しい。


✩日本の心-Japanese spirit- 

紀枝(←諸行無常の回で説明してます)

https://stand.fm/episodes/60af2d7fa9cdfbaf3771a3cd



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美しき清き花