シュリ日和

まいにちに生きる

活氣




下北沢に行ったら、駅前でフリーマーケットのようなものが開催されていた。『フリマなんて、いつぶりだろう?』って、雰囲気だけでもなんとなくウキウキした気持ちになってきて、最近古着熱が数十年ぶりに再燃したこともあり、暖かそうなスカートをじっくりと観察する。タグに、鉛筆の文字で60's vintageなどと、英語で細かい表記がされている。40'sの黒いスカートがカッコよくて見てたら、19,000円の値がついていて、見なかったことにする。そんなんしてたら、お店のお兄さんが話しかけてきた。『気になるのがありましたら、試着室は無いのですが、あちらの鏡の前で見てみて下さいね。』と。

その話し声の感じが、とても優しくて安心できたため、わたしは、滝藤さん(滝藤賢一というおしゃれ俳優)の言っている、お店の人のおすすめの服はヘビロテになる!の教えに習い、まずはお兄さんに相談。『単品で見るとどれも可愛く思えるんですけど、自分の服と合わせた時のイメージがなかなか湧かないんですよ。』と。すると、的確なアドバイスをくれた。わたしは素直なので(自分で言うやつw)お兄さんのアドバイスを受け入れ談議した結果、一番自分の体型に合い、着た時にシルエットの綺麗そうなものに決める。値段もキリが良く、なんかスカッとする。お兄さんとも滝藤さんの話題で盛り上がって楽しく、満足して買い物を終えた。

その後フラフラと街を散策していたら、空き地で音楽イベントがやっていて、しばし鑑賞。穏やかな空気が流れていて落ち着く。美味しそうなものも色々売られていたが、なんとなく買うには至らず。近くの路地裏で、ホワイトセージが自生しているのを発見。空間浄化作用のあるホワイトセージはお店で買うこともできるが、地面に落ちていた葉を有難くいただいた。お金がかからなくて、嬉しい。

さらに、いくつか古着屋に足を踏み入れ、試着したところ、今度は若い個性的なお姉さんの『すごい!サイズ感ピッタリですね!可愛い〜♡』『昔の人はスリムだったんですよ。』『あ、これ、多分持ち主の方の体型に合わせて作られていますね。なかなかこのサイズ着れる人いないですよ。』などのトークの連呼に、些か(どころか、かなりの)商売っけを感じなくもなかったが、ここは、騙されて買うのもアリかな、と判断し、薄手のコートも購入。

ただ騙されたのでは無い。騙されてるかもしれないことを理解した上で、騙されることを選んだということ。これは、ただ空気が読めないのではなく、空気は読めるけど、読まないと同じ理論だ。他には、氣遣いはできるけど、しないなどもある。そういう真意を見抜けず、表面的なもので、判断された経験がある人は多いのではないだろうか。

この人は本当に馬鹿だな。とか、この人は本当に空気読めないよな。とか、この人は本当に氣が利かない。とかとか。

わたしは馬鹿について自分なりに持ってる考えがあるのだが、それは、馬鹿は人を馬鹿にする。である。馬鹿だから、人を馬鹿にするのだと思う。馬鹿にならないように、いつも自分自身、氣をつけている。そう話すわたしは、自分が馬鹿であることを知っている。自分が馬鹿であることを知っている人間は、人を馬鹿には出来ない。何故、人を馬鹿にできるのか?それは、自分が馬鹿であることを知らないからだ。

無知の知に通ずる話である。

話していて、頭の中がこんがらがってきた。知って、やっぱり興味深いなぁ〜。人間ですもの。考えることは楽しいことだ。


さて、服を2着も買ってしまったので、2着捨てねば。最近では必ず買ったら捨てるをセットにしている。増やさずに新しい風を吹かせることで、氣分よくいられる。飽きたらまた売って循環させれば良いのだ。軽やかに生きれたらと思う。

それから、駅に向かう間にあった古着屋の前を通ると、大好きなお香の香りがして、思わずお店に入る。レジ前で焚いてた。お店のお兄さんに『あのお香は売ってますか?』と尋ねると『お香は売ってないっすよ。(当たり前でしょ!てニュアンスを感じる返答)』と、言われてしまい、慌てて『すみません。』と言って店を出ようとしたら、『あそこ(斜向かい)のネパールの小物屋さんで売ってますよ!シャンダン下さいって言ったらわかるから。』とぶっきらぼうに教えてくれた。『ありがとうございます!』と言って頭を下げ、ネパール小物屋さんへ。小物屋のお兄さんに、古着屋のお兄さんに言われた通り『シャンダン?下さい』と伝えるとすぐに出してくれる。古着屋のお兄さんに聞いてきたことを話すと、『ああ。あそこの人いつも買いに来てますよ。』とのこと。

シャンダンとは、白檀のことだった。わたしは白檀の香りがたまらなく好きだ。昔から、インドとかあっち由来の魂(縁が深いという意味で)のような氣がしていたのだが、理由はわからないけど、白檀の香りは覚醒を促すよう。久しぶりにあの香りが嗅げて嬉しい。お家で焚いてみよーっと。


今日の下北を歩いていて、訳もなく''もう大丈夫''って感じた。道行く人たちはみな、9割以上マスクをしているし、きっとワクチンも打ったんだろうけど、なんかそんなこともう関係ないところで生きてるような感じだった。きっと、先日の満月と月食も終え、またタイムラインが切り替わったのだろう。今はもう、どんどん流れているから氣づけなかっただけで、ほんとにもう大丈夫で、いつの間にかとっくに始まってもいるのかも知れない…


そんなことを想った。






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誰かが並べたかのような配列