美しい海から生まれた
わたしだから
山に憧れた
山を登る過酷さを体験したくて
この惑星へ
てっぺんを目指して
ガムシャラに走ってるうちに
いつの間にか
走ってることさえ忘れた
てっぺんなんかとっくに超えて
何度も登っては下り
下りては登ってることに
気づかないまま
この旅に
終わりなんかあるわけなかった
終わらせようとしなかっただけ
わたしはもう海へ帰りたい
海へ帰って
綺麗なわたしを思い出したい
前だけを見て
山を登り続けるわたしを
あの海のなかで
揺らぎながら
共に旅してくれた
あなたの元に
龍宮