先月、料理人生のなかで一番美味しい肉じゃがを作れた。
参考にしたのは、料理のお兄さんリュウジの作り方だ。
ポイントは無水調理。
野菜から出る水分と調味料だけで味付けをしたら、短時間でもじゃがいもにしっかり味が染みて、一体今までの肉じゃがは何だったんだ!というほど、出来上がりに差ができた。本当に美味しくて感動しながらパクパク食べた。
そう、これはつい先月の話。
美味しい肉じゃがの記憶が刻まれたことで、『よし、今晩は肉じゃがにしよう!』と、意気込んで作り始めた。
レシピを検索する。検索画面トップにリュウジの動画が上がっていたことは目で確認した。
しかし、なぜか今日のわたしは、リュウジの動画はスルーし、クラシルかなんかのレシピに目を通す。クラシルの普通のレシピと作り方で作り出す。
この時点で、リュウジの肉じゃがが美味しかったことを忘れている。記憶にあるのは、わたしは美味しい肉じゃがが作れるようになった!という、一番大事なポイントを端折ったところだけだった。
出来上がった肉じゃがを食べる。
『…あれ?……何かが違う。』
先月の肉じゃがのじゃがとまったく味染み加減が違うではないか。
なぜだ?!
わたしは美味しい肉じゃがが作れるようになったのでは無かったのか?!
記憶を辿る。
うっすらリュウジの動画が頭の中で再生される。
『ああー!!!あの肉じゃがは、リュウジの作り方だったー!!!……ガーン。』
わたしには、こういったことがよく起こる。理由は気分で行動しがちってとこ。
今日は特にちょっと慌てて作り始めたことで、早く仕上げようと、ゆっくり丁寧を無視して、適当になっていた。
最近、ゆっくり丁寧を心がけた結果、料理がおいしく仕上がることが増え、調子に乗っていたのかもしれない。
今日の肉じゃがの失敗はショックがデカかったので、戒めのためにここに書き残すことに。
肉じゃがはリュウジ!
冷蔵庫に大きく書いたメモを張った。
平和かっ!!