あなたの指先が
ほんの少し
わたしの手に触れたとき
この世界を包み込む
大きな大きな
絶対的な安心が
わたしを形成している
細胞の隅々にまで
流れ込んで
駆け巡った
あなたの指先の
温かさだけが
鮮明に
幾億年ものあいだ
わたしのなかで
生き続けている
誰にも知られることのない
秘密が二人にはある
どこにいても
誰といても
二人は出会わされる
今を共に生きるために
幾星霜の輪廻の果て
最終章の幕が上がる
結末は二人で決める
自由という愛の元に
次の時代へ