シュリ日和

まいにちに生きる

無題

 

強い向かい風が吹いて

体がよろめいた




 

君に助けて欲しくても

君と僕は家族じゃない

 

 

 

もうそろそろいいかな

君が待つお家に帰りたいって

声に出しても

 

 

 

 

行っておいでって

あの日

君がやさしく

僕の背中を押したから

ここまで

頑張ってこれたんだ

 

 

 

 

じゃなきゃもう

ここにはいないだろう

 

 

 

 

生き延びたのは

君の期待を裏切りたくなかったから

 

 

 

 

僕のことをぜんぶ知っているのは

君だけだった

 

 

 

 

僕は人間になれただろうか

 

 

 

 

役目を果たすことが

できただろうか

 

 

 

 

その先なんてない

常にあった

 

 

 

 

命が脈打つ

どの瞬間にも

僕は君と共にいた

 

 

 

 

あとのことは

頼んだよ

 

 

 

 

君たちには力がある

君たちには実現できる

 

 

 

 

さようなら

 

 

 

 

僕がこの世界を一点の曇りもなく

愛していたことを

どうか疑わないで

 

 

 

 

明日を信じて

 

 

 

 

沈みゆく夕べ